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「じゃあ、どうしてそこはそんな風になってるの?」
クスリと笑うと、日和は目を大きく見開き潤んだ目から大粒の涙が零れ落ちてきた。
ーーーーヤバイ、やり過ぎた。
風太は慌てて日和の元に向かう。
「ひよさん、ごめん」
泣かせるつもりはなかった。ただ、羞恥に赤く染める日和が見たくて、恥ずかしそうにしながらも、エロい顔を見せる日和を見たかっただけだ。
黙ったまま涙を零す日和を抱き締め、抱き上げた。途方に暮れた目が風太を見上げる。
そのままベットへと運び、横抱きにして膝に乗せた。
「・・・こ、小原がっ意地悪だっ」
「うん。俺、意地が悪かった」
「・・・いっ、一生懸命し、してるのにっ、嗤ってた」
「意味合いがちょっと違うんだけど・・・」
風太は何て説明したものかと、弱った顔で笑う。
「・・・僕のが小さいから嗤ってたんだろ」
「え・・・」
「ちょっと、自分の方が大きいからって言って、嗤うことないだろっ」
日和はそう言うと、うぅーと涙を流した。相変わらず斜め上を行く思考に苦笑が漏れる。
「違うよ。そんなことで嗤ったりしないし、ひよさんのは俺の手にすっぽり入って、握りやすいから好きなんだよ?」
「う、嘘だ!」
暴れ出す日和を押さえ付け「嗤ったのは、ひよさんの羞恥を煽るためだよ」と、風太が真剣な顔で答えた。日和はポカンと口を開けて風太を見上げる。
「恥ずかしいって言いながら、感じてるひよさんが見たかったんだ」
「・・・なんで」
「そりゃ、可愛いから」
ヒクリと日和の口元がひくつくのを見て、風太は口の端に口付けた。
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