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はぁっはぁっと荒い息を吐き出し放心する日和を見つめながら、風太は指先を滑らせ奥にある蕾を探った。
「あっ・・・」
ビクリと体を震わせ風太を見上げる日和の目尻から涙が一粒零れ落ちた。
「エロい顔」
とろりと蕩けた顔にキスを落としながら、風太は襞を一枚一枚、丹念になぞっていく。
「・・・こ、小原」
心細げな呼びかけに「風太だ」と訂正を入れた。
「ふ、風太?」
「そう。普段も言えるようになって欲しいけど、今はエッチしてる時だけでいいから、ちゃんと名前で呼んで?」
「・・・うんっ」
「日和は意地悪な俺は嫌い?」
風太の問い掛けに、潤んだ瞳が瞬いた。指先はゆっくりと蕾の周りを解していく。甘い吐息を吐き出し、快感に身を委ねようとする日和を揺すった。
「ひ~より?」
「・・・・・・好き」
風太はニコリと笑みを浮かべ、つぷりと指を差し込んだ。んっと、日和が小さく声を上げた。
風太の指を締め付けてくる内部を、潤滑油代わりの白濁を塗り込めるように解していく。
「この前は、日和が俺を受け入れてくれたことが嬉し過ぎて、我を忘れちゃったけど、今度はじっくりゆっくりするからね」
体だけじゃない。心もあの時風太を受け入れてくれた。
孤独が身に付いて、人を拒絶したまま生きて行くと言った日和が、風太の懇願に頷いてくれた時は、本当に頭が沸騰しそうなくらい嬉しかった。
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