154人が本棚に入れています
本棚に追加
/23ページ
「ふっ……」
廊下に出た途端に、視界が歪む。
陽と一緒にいる事の苦しさと。
陽と一緒にいられない事の苦しさ。
どっちの方が苦しくて、どっちの方が辛くないんだろう。
どっちも苦しくて辛いなら、傷付くってわかってても、一緒にいる方を選んでしまうわたしは、やっぱりどうしようもない。
陽が辛いんだったら、円香さんの代わりに一緒にいてあげる。
陽が円香さんを少しでも忘れられて楽になれるなら、わたしを利用してもいいよ。
なんて、そんな風には絶対思えない癖に。
最初のコメントを投稿しよう!