scene.6

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「あ、ご到着なされましたよっと」  そう言った片岡さんが、ぽんっと両膝を叩いて、ベンチから立ち上がる。  駐車場からこちらへと、ふたり組が歩いてきているのが遠くに見えた。 「佐々木さん、行こ」  笑顔と一緒に差し出された手。  恨みを込めた手で、その手を思いっきり掴んだ。
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