scene.6

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 片岡さんのテニスは、それはそれは意地の悪いテニスだった。  右に左に、近くに遠くに。  それはもう、楽しそうに笑いながら。  そう打てるような簡単なボールを返していたわたしも悪いけど、打ち返すのに必死でそこまで意識出来なかった。 ……性格出過ぎ。  今も息が上がってしょうがないわたしに反して、疲れなんて全くないかのように、楽しそうにテニスをしている片岡さんを睨む。  片岡さんは、一体どういうつもりなんだろう。  この前みたいにご飯に誘ったり、こうやって変な勝負でデートに誘ってきたり……あんな忠告してきたり。
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