scene.5《2》

6/10

142人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
 開いたドアの先には、いつもと変わらない陽がいた。 「酔ってるの?」 「少しだけ」  靴を脱ぐ。  屈んだ時、少し以上に酔っている体が、少しふらついた。  陽が手を貸そうとしてくれたけど、それは振った首で辞退した。 「なんか飲む?」 「いらない」  陽がキッチンへと向かい、それを横目で見ながら、バッグをソファーに置いて、ドアが開いている寝室に入った。  ベッドの隣に佇む、サイドテーブル。  それの上には、腕時計しかなかった。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

142人が本棚に入れています
本棚に追加