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「なんで美亜制服のままなの? こんな時間にお使い?」
「え、あー、……うん。そんな感じ」
「何? そんな感じって」
「もー、いいじゃん。別に制服着てても」
軽く睨んだら、陽はたれ目を細めて笑う。
時折見せる、この人懐っこい笑顔が好きだった。
無意味に色気のある、この低めの声が好きだった。
ほんの少し癖のある、この柔らかい髪が好きだった。
斜め下から見上げた時の、この角度が好きだった。
陽を見上げられる、この場所が大好きだった。
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