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「本物ですよ。触ってごらん」
私はその少女に近寄り、手に触れた。
まるで、生きた人間のようだ。
「かわいい子でね。死んでしまったけど、こうして再現してもらったのよ」
「良くできていますね」
「いえ、中身だけ、腐らないようにしてもらっただけですよ」
老婆は少女の頬を撫ぜた。
私は怖くなってきた。
「夜になると、しゃべるのですよ」
「まさか・・・」
「本当ですよ。そのようにしてもらったのです」
私は急いで、その洋館を出た。
そして、二度と、洋館に近寄らないようにした。
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