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一か月ほど経った頃だった。
私はいつものように、その道を歩いた。
すると、無の前に、老婆が歩いている。
洋館の塀が迫っていた。
私は思い切って、老婆に駆け寄り、話しかけた。
「おばあさん、この屋敷にお住まいですか」
老婆は私に笑顔を見せた。
優しそうな穏やかな表情だった。
「ええ、そうですよ。一人で暮らしているのです」
「えっ、一人なんですか」
私は驚いて、窓を見上げた。
少女の姿は見えない。
「でも、女の子の姿を見ましたよ」
私がそう言うと、老婆はにっこり笑った。
「見たのですか。じゃあ、紹介しましょう」
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