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若菜はさすがグランプリといった貫禄で、本気のメイクと巻き髪に、首にはさりげないパールのネックレスを揺らしている。その美しさに、女である私も惚れてしまいそうだった。
「若菜! グランプリおめでとう。若菜が優勝して本当によかった」
「ありがとう。さっちゃんもその土色のワンピース、すごくかわいいよ!」
持っている服を総動員し考えたが、一番マシなのがこれだった。私はファイナリストの中で完全に浮いていた。
しかし若菜はお世辞を言ったり嘘を付くような人ではないので、褒められ、素直に嬉しかった。
さすがはグランプリ、若菜は通り過ぎる生徒に握手や写真を求められつつ、私との会話を続けていた。
「ところで、来週の休みに打ち上げの話があるんだ。運営担当者とファイナリストの皆で焼肉。会費三千円だけど、さっちゃんも来るでしょ?」
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