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例えば、佐藤さんの香水のキツさとか。
わざとらしいほどのボディタッチとか。
見せる気満々であろう胸の谷間とか。
「陽斗君って、本当に彼女いないの?」
その谷間をさらに寄せた佐藤さんが、俺の腕に手を添える。
「うん、いないよ」
「えー、なんでいないの? 陽斗君、こんなに格好良いのにー」
「知らない」
「知らないってー。
出来ないんじゃなくて、作らないんでしょ?」
「まぁー、そうかも」
「なんで作んないの?」
「面倒臭いから」
タバコの箱の中を指で探りながら、ナナメ前に視線を投げる。
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