【前編】

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「俺が一人でするところを眺めてるより、俺と直接いちゃいちゃする方が、アンタだって、ずっといいだろ?」 「あいにく間に合っている。――と、さっきも言わなかったか、セルマ?」 「つれないなあ……俺も副団長のアレ、欲しいのにー……」  甘えるように可愛いコぶって指を咥えつつ媚を投げてみるも、その表情が全く動じていないのがわかるだに、何ていうか、とても癪に障る。  しかし、そうしていながら唐突に「なら付いてこい」と、そんな言葉を投げられて、思わず呆気に取られてポカンとした表情を向けてしまった。  そんな俺に、相変わらずの様子で副団長が告げる。 「私が欲しいのなら、さっさとデカくなってるそれを何とかしろ」 「は……?」 「ちゃんと収めて服の中に仕舞うことが出来たら、ご褒美くらいはくれてやるぞ」
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