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「いいでしょう? たまにはコッチ側も」
嘲るように告げた俺の声も、もはや届いていないに違いなかった。
そう幾らも動いていないうちに、ヤツの強張りが爆ぜる。大量の白濁液を噴射しながらも、しかし、まだなお衰えることは無い。
「さァて、どのくらい出せるかなー?」
その締め付けがまだキツすぎて痛いほどで、俺の快感には、まだほど遠い。だが、こう無理やりにでも動かしていたら、そう時間を置かずに、そこが俺の形に慣れる。それまでの辛抱だ。
何をやっても、どんな痛みを与えても、今のコイツは快感しか感じない。
俺がたった一回達するまでの間に、きっとコイツは、ケツの穴を掘られることの快感にも目覚めているだろう。
――そうなってから後悔でもしやがれ、バーカ。
早々に通算三回目の絶頂に達したそれを眺めながら、俺はニヤリと歪めた唇を、ぺろりと舐める。
やがて……既に吐き出せる精液さえ残っていないほど何度も絶頂に突き上げられては、未だ上り詰めたまま地に足の付けられない男に。
俺はようやく、自分の欲を絞り出し注ぎ込んだ。
そのまま、ゆっくりと身体を離す。
まだ足りないとばかりに追い縋ってきた手をかわし、寝台から降りると、何事も無かったかのように自分の服の乱れを直した。
「もう充分でしょう? 後は自分で何とかしてください」
あのクスリを使ったらこんなものでは到底足りないと、わかっていながら、俺は意地悪く言葉を投げる。
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