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ひとみに病院に連れ戻された俺に20代半ばの『K田 』という看護婦が、50手前の俺様に向かって偉そうに言った。
『矢沢さん、こういう事をするなら強制退院してもらいますよ!』
俺は間髪入れずに言った。
『テメェいくつだ?テメェに俺を強制退院させる決裁権があんのか!?』
『ありません……』
『俺を強制退院させたいなら院長呼んで来い!
それからな、玄関のインターホンのばばぁはクビにしろ!』
『………』
しばらくして戻って来たKちゃんは言ったよ。
『矢沢さん、すみませんでした……
矢沢さんに関しては特例として、玄関のインターホンを押して名前を言えば時間外でも自由に出入り出来るように手配しましたので』
実際、次の日から俺に関しては夜中であろうと早朝であろうと、玄関のインターホンのボタンを押して、
『どんな御用件ですか?』という問い掛けに対して『俺だ!』と怒鳴るだけで鍵が開くようになったよ(笑)
俺は5.6歳の頃からそんなワガママを通し続けて来たんだろうな(笑)
どこへ行っても常に俺だけは特別扱いだったもんな。
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