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周りにはいくつかのパイプイスもあって、この部屋にいる誰もが自由に使っていいものだ。今も、僕の調べ物関係で多くの書籍が所狭しと積み上げられている。そんな書物の隙間に僕を座らせたのだ。
七海君はすっかりご機嫌で、鼻歌でも歌い出しかねない勢いだ。
僕は、そんなご機嫌な七海君をキスの余韻で意識がはっきりとせず、ただぼんやりと見ていた。
七海君はにっこり笑って、おもむろに
「キスだけで達っちゃったかなぁ?」
と僕のスラックスのファスナーを引き下げたので、僕は再度びびった。
「な、何を……!」
我に返って言うものの
「あ、感じてる」
七海君がさらに嬉しそうに堅くなった僕のものを引っ張りだしたのだから、たまらない。
「さすがにキスだけじゃ、達かないか」
と、その端正な右手で擦り始めた。
あの、七海君?
一体、君は何をする気で何がしたいの?
そして、これからどうするの?
などと哲学的に考えたものの、言葉にならない。
言葉にするよりも沸き上がる吐精感を堪えるのに僕は必死だったからだ。
気を抜くと、出ちゃう。
キスならまだしも……いや、本当はキスだってまずい。
先生の大事な息子さん相手に、僕はなんという劣情を抱いているんだ……。
「………っ!」
「我慢強いね、先生」
七海君は巧みに手を上下に動かす。
その動きに合わせて、僕の意思を裏切って、それは本能のままにますます堅くなってしまう。
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