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「……や、やめ……っ!」
かろうじて声を絞り出す。
そうしているうちに、僕の背後に当たる鍵のかかってない方の部屋から誰か入って来たら、どうするんだ?!
今ならまだ引き返せる……。
そう思っているのに
「あ……ぁぁ……っ」
七海君は更に行為をエスカレートさせていた。
僕の鈴口に親指を沿わせると、グリグリとそこを刺激し始めたのだ。
既に濡れているそこは、指の滑りを借りて、さらに液を奥から滲ませている。
だ、だめだってば……!
も……もう……っ!!
「……あ、……ぁ……っ!」
軽く七海君の親指が僕の割れ目を引っ掻いた時に、耐えられず僕は白濁の液を放ってしまった。
「……ふ……、あ……あ……っ!」
一度吐き出すと、それはなかなか収まらない。
(……いつ、以来だろ……?)
ぼんやりと考える。
僕は、自分の性欲処理をあまりしていなかった。
あんまりそっちに興味がないというか縁がないというか、そういう事よりも研究室に籠もっている方が好きだったから。
たまたま付けた深夜番組は、なんとなく見ていたこともあったけど。
「……ん……」
びゅくびゅくと吐き出していたものが、やっと収まりかけた時、七海君がそっと手を離した。
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