恋していたい

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佳也子は同じ職場の10歳年下の男に恋をした。彼を見ると心がときめき、彼と話すと心が弾んだ。 恋することで自分が女であることを思い出した。 妻であって、母である前に自分は女なのだと。 だけど、誰にも恋心を話すことは出来ない。ひっそりと彼を想うことだけで充分だと言い聞かせていた。 そんな日々が続いたある日、佳也子は足元にあった段差につまづいて、転びそうになる。 「おっと、危ない。大丈夫ですか?」 「あ、うん。ありがとう」 支えてくれたのは恋する人だった。心配そうに佳也子を見つめる瞳に自分の気持ちが抑えられなくなる。 恋するだけでなくこの人に触れたいと。
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