6人が本棚に入れています
本棚に追加
「あのぉー?」
言葉に詰まっていると、紀香が口を開いた。火に油を注ぎかねない……そんな口調だった。
でも、俺は……紀香のそんなところが好きだ。
マイペースで、自分の世界観を積極的に出していくようなそんなところが……
だが、いまは置いとこう。
とりあえず、紀香とは仲のいい女友達ということで話を進めていけば、まだ道は……
「私たち、デート中なんですけど!」
道は閉ざされた。
紀香よ……なぜそれを言ってしまった……
「は……?」
「私たち、お家デートしてるんですー!」
紀香、なぜ復唱した。
「あなた、だれですかぁ?? これからきょうちゃんと一緒に映画見るところだったのに……きょうちゃん、私のために恋愛ものの映画用意してくれてんだよ? ねぇー、きょうちゃん?」
美咲は、もう爆発寸前という感じだった。
最初のコメントを投稿しよう!