もう一度、木曜日へ。

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「その……」 言い淀んでいる神様に私は首を(かし)げた。 「機嫌が悪いときは、料理を作ってくれ……そうすれば、すぐ機嫌なおるから」 思わず笑みがこぼれた。 「何それ、小学生じゃん」 「……唐揚げが一番好きだから」 「知ってる」 「文句ばっか言うけど……君のこと大好きだから。それだけは覚えといてくれ」 「はい、はい! 分かった、分かった! じゃあ行ってきます!」 私は神様に手を振って、田中くんの元に走っていった。 しばらくして、もう一回振り返ってみたが、 そこには誰もいなかった。 神様…… 空を見上げた。 たぶん、今頃にやにやして見てるんだろうな…… そんなことを考えたら、可笑しくて笑えてきた。 「あの……高橋……」 田中くんは口を開いた。 私は、いまから愛の言葉を聞く。 一生忘れない。 神様に誓って。
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