もう一度、木曜日へ。

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「は……? いやいや、そんな神様なんて……」 「信じない?」 「いや、信じないっていうか……」 だって、いきなり神様って…… そんな簡単に信じられませんよ? 「田中俊介(たなかしゅんすけ)でしょ? 理沙ちゃんが好きなの」 え…… えええ…!? 私はびっくりして固まった。 「高校の二年間、クラスが一緒で……田中と高橋で席が前後だったから仲良くなって……三年生で違うクラスになったけど、理沙ちゃんは何かと理由をつけて休み時間に田中くんのところへ……」 「ちょっ……ストップ、ストップ!」 真っ赤になった私の顔を見ておじさんは笑った。とても無邪気な顔だった。
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