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ひとしきり笑った私は、笑い涙を拭きながら答えた。
「ごめんなさい……あんまりにも田中くんっぽいから……」
「怒らない……?」
「怒るも何も……それが田中くんでしょ?」
私は笑いを抑えるのに必死だった。
あの田中くんが私の旦那さんなら……
たしかに、想像できた。
「そっか……なんか楽しそうだね、田中くんが旦那さんだったら……」
私は、向こうの空を見つめた。
空は、ほんのりと赤く染まっていた。
「おっと、もう来たようだ」
神様は、遠くの方を見つめて言った。
後ろを振り向くと、息を切らしながら、こちらに走ってくる田中くんが見えた。
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