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剣上は友一からのプレゼントの包みを解くと、うれしそうに顔をほころばせた。
普段、教師の顔をしているときは、絶対に見せない表情。優しく、とろけそうなくらい甘い笑みは、友一だけが知る特権だ。
「ありがとう、友。これ買うの、大変だったんじゃないか? テレビでやってた。朝早くから行列ができたって」
「うん。でも、先生が喜んでくれる顔が見たくて……」
「友……」
剣上は友一を強く抱きしめ、キスをした。
触れ合うだけの口づけは、やがて深いものへと移っていく。
「んっ……」
剣上はキスがとても上手い。
彼に口づけられる度、友一はメロメロになってしまうが、それと同時に胸に痛みをも覚える。……剣上のキスを味わったことがある女性たちに対しての嫉妬の痛みだ。
友一はなにもかもが、剣上が初めての相手だが、剣上は違う。
彼は大人だし、とてもモテるから、きっとたくさんの経験があることだろう。
剣上は詳しく教えてくれないし、友一もあえて聞きたくはないが、キスやセックスの上手さがそれを物語っていた。
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