108人が本棚に入れています
本棚に追加
「オレもこのチョコレート、食べてもいいかな?」
「うん。先生、食べてみて」
綺麗に細工されたチョコレートの一つを、剣上は細く長い指でつまみ、口に入れた。
「……おいしい。さすがに行列ができるだけあるな。甘すぎないし、すごく洋酒がきいてて。……友も味見するか?」
そう言うと、剣上は友一の肩を抱き寄せた。
そして、友一がギュッと抱きしめているキャラクターの抱き枕を取りあげ、ソファの端へ放り投げてしまうと、唇を重ねた。
小さく開かれた友一の唇のあいだに剣上の舌が入り込んでくる。
「ん……ん……」
剣上のリードに従い、友一も自分の舌を彼の舌へ絡める。まだまだ友一は幼く、うまく応えられないけれども。
「ん……、すごい洋酒の味がする……。酔っ払っちゃいそうだよ。……オレはもうちょっと甘いほうがいいな……」
剣上のキスに、すっかりあがってしまった呼吸を整えながら、友一がそう言うと、
「友はまだ子供だからな」
彼はからかうように笑った。
最初のコメントを投稿しよう!