① 二人のクリスマス・イブ

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「オレもこのチョコレート、食べてもいいかな?」 「うん。先生、食べてみて」  綺麗に細工されたチョコレートの一つを、剣上は細く長い指でつまみ、口に入れた。 「……おいしい。さすがに行列ができるだけあるな。甘すぎないし、すごく洋酒がきいてて。……友も味見するか?」  そう言うと、剣上は友一の肩を抱き寄せた。  そして、友一がギュッと抱きしめているキャラクターの抱き枕を取りあげ、ソファの端へ放り投げてしまうと、唇を重ねた。  小さく開かれた友一の唇のあいだに剣上の舌が入り込んでくる。 「ん……ん……」  剣上のリードに従い、友一も自分の舌を彼の舌へ絡める。まだまだ友一は幼く、うまく応えられないけれども。 「ん……、すごい洋酒の味がする……。酔っ払っちゃいそうだよ。……オレはもうちょっと甘いほうがいいな……」  剣上のキスに、すっかりあがってしまった呼吸を整えながら、友一がそう言うと、 「友はまだ子供だからな」  彼はからかうように笑った。
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