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子供だなんて言われて、また友一の拗ねる気持ちが復活した。
プクッとふくれて、大きな瞳で剣上をにらむ。
「その子供に誘惑されて、手を出したのはどこの誰ですか? 先生?」
すると剣上はなんとも複雑そうな表情をした。
「それは……、おまえは学校の王子様だからな。早くオレのものにしちゃわなきゃ、他の誰かにかっさらわれる危機感があったから……」
クールなイメージの彼にそんなことを言われたら、友一の拗ねた気持ちなど、はるか彼方へと吹っ飛んでしまう。
友一は剣上のセクシーな首筋に唇を押し付け、キスマークをつけると、
「女子生徒の人気の的のモテモテ教師は、オレだけのものだからね」
そんなふうに宣言してみせた。
「友……」
剣上は破顔すると、友一の体を軽々と抱き上げた。
「わ。先生」
彼は友一をお姫様抱きにしたまま、ベッドへ向かう。
「まだ夕食には早いから……、友……」
「先生……」
友一はそっとベッドへ降ろされ、剣上が伸し掛かってくる。
今一度深い口づけを交わしながら、彼の手が友一のバスローブの紐を解き、ゆっくりと脱がせていく。
二人きりで過ごす初めてのクリスマス・イブ。
甘い、甘いその時間はまだ始まったばかりだった。
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