scene.4

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「……なーんだ」  ため息と一緒に出た声。  口の中で呟いたつもりだったけど、届いてしまったようで、美亜が訝(いぶか)しげに聞き返す。 『なーんだ、って何?』 「だって、美亜から電話掛けてくるのとか初めてだし、何事かと思ったから」 “会いたい”って、言われるかと思ってた。 『……電話、だめだった?』 「違う。そういう意味じゃなくて、健太の事聞かれるとは思ってなかった、って事。 ……いつの間に仲良くなったの?」  軽い調子を意識していたはずの声は、低くなった。
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