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梅雨もあけ、じめじめとした暑さが体力を奪う7月末。
一ヶ月前のあの日を境に、美亜の態度は変わった。
会社で声を掛ければ硬い声で返され、飯に誘えばさっきみたいなメールで断られ。
……いきなり呼び出してアレじゃ、そら引くわな。
どんだけ盛ってるんだっていう話で。
玄関でのことを思い出して、またため息が出そうになった。
あの日、夜中に目が覚めたら美亜はいなかった。
まだ明るくもなってない時間で、焦って電話してみれば、何度目かで出た美亜が言った理由は、『なんとなく』。
わざわざタクシーに電話してまで夜中に帰ったのに、なんとなくって何?
その時の電話はすぐ切られたし、それからはまともに話……というか、顔すらも合わせてない。
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