scene.4

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「美亜、久しぶりだね?」 「……うん。そう、だね」  美亜は顔を伏せてしまう。  隠れた髪の下、迷惑そうな顔しているのかもしれない。 「こ、こんなとこでどうしたの? 陽が来るの珍しいね?」 「……うん。まだ帰ってないっぽかったから、ここかな、って思って。 美亜を、探してた」 「そうなんだ? 何か用でも、あった?」 「用って訳じゃないんだけど、会いたかったから」  その時、美亜の手からファイルが落ちて背表紙が床に当たり、カンと甲高い音が鳴る。  一度バウンドしたそれは、辺りに紙を撒き散らした。
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