scene.4

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 ダブルベッドの上、美亜が手繰り寄せるように俺の腕に自分の腕を絡めた。  髪にそっと触れると、より強く抱きついてくる。  ねぇ、美亜。  助けてよ、ここから。  引っ張り出してよ、円香さんから。  たまに、自分の気持ちが自分の気持ちの癖に、わからなくなるんだ。  ずっと心に居続ける円香さん。  気付いたら、もう10年も経っちゃって。  あまりにも当たり前に、ずっと居続けられちゃって。  自分でもそれが“好き”って気持ちなのかどうか、わからなくなるんだ。  もうずっと会ってないし。  写真なんかも持ってないし。  だけど、今日広斗からの電話で嫌な気になって、結婚式での二人を想像したらうわーってなって。  そうやって確かめてみると、あぁ、やっぱり俺まだ好きなんだ、って答えに辿り着く。
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