scene.5

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 最近、たまに見掛けていた。  健太が美亜に話し掛けているところ。  美亜が普段人と個人的に話すことがないからか、相手が健太だからか、早速噂にもなっていた。 「……誰?」  見つめたグラスの中、氷がカランと鳴る。  水滴が何滴かテーブルに落ちた。 「佐々木さんです。うちの」  条件反射で健太の方を向いてしまい、目が合った。  健太は俺の目を真っ直ぐ見ていた。  まるで、俺の反応を確かめているようだった。 「可愛いですよね、佐々木さん」 「あー、うん。……そうだな」 「でも、難しそうですよねー。ライバル多いだろうし」 「どうだろうな」
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