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画面から目を離し、背もたれに深く体を預けた。
ギッと軋んだ音が、周囲に響く。
21時を過ぎたフロアはメインの照明が落とされており薄暗く、俺の他に二人残っているだけだった。
離れたデスクからのキーボードを叩く音が聞こえるだけで、その静けさが余計に、雑念を呼び寄せる。
今日中に仕上げておきたい書類は、粘っているわりにはあまり進んでいない。
――昨日ごめん。あんまり覚えてなくて。
今朝、先に起きていた美亜は、開口一番にそう言った。
何も聞くな、とばかりの態度に、肝心なことは聞けないまま、出勤にはまだ早い時間なのに出ていく美亜を見送った。
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