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美亜との距離は、大きく変わっていた。
ずっとこのままで、なんて勝手なことを思っていたのはついこの間のことで、最近まで変わっていなかったはずだった。
くだらないことを言えば、たまに笑ってくれて。
からかえば、怒ったような顔を見せて。
チカチカする目をつむり、眉間を揉む。
春先から始まって、探るように美亜のことを知っていった。
好きな食べ物。
好きなドラマ。
好きな服装。
意外な一面を見て、もっと知りたいと思った。
意外じゃない一面でも、俺にだけもっと見せてほしいと思った。
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