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「……ちょっとなにその顔、可愛すぎるんだけど」
何か言おうとした美亜の口を、自分の口で塞ぐ。
唇で、舌で、指で。
触れて、なぞって、啄んで。
すぐに襲ってくるその痺れが。
その熱が。
その甘さが。
美亜の全てが、いとも簡単に、俺を狂わせる。
「……美亜、好きだよ」
唇と唇の間、僅かに出来た隙間で、美亜への言葉を紡ぐ。
このどうしようもないほどに膨らんだ想いが、ちゃんと美亜に伝わるように。
この想いが、少しだけでもいいから、愛しい彼女にちゃんと伝わるように、ゆっくり深く、口づけた。
―END―
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