プロローグ

1/1
17人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ

プロローグ

 3月のある夜、猫を轢いた。 はじめはゴミでも落ちているのかと思った。しかし、それはゴミではなかった。 猫だったのだ。灰色のぼろ雑巾みたいな今にも消えそうな大きさの。 そして小さな瞳でじっと見るそいつを轢いたのだ。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!