64人が本棚に入れています
本棚に追加
「はしたないですネ。こんなに垂れ流しテ」
くちゅりと粘着質な音が響く。その卑猥な音を俺に聞かせ羞恥を煽ろうとしているのか、宇宙人はわざと音を響かせ手を動かしていく。
「やめっ……、やめてくれ。……もう、駄目…………」
触れられて数分も経たないうちに全身の熱が下腹部に集まるのを感じ、限界を訴える。もう少しでイッてしまう――、そう全身が感じ、訴えた瞬間、宇宙人は手を止めて力強く根元を掴んできた。
そして、冷酷な一言を放った。
「駄目デス。私が良いと言うまでイッてはいけませんヨ」
身体の奥にずしりと響く低音が耳許で囁かれ、ぞくりとした感覚が全身を走った。
「――――っンぁあっ」
単純に抑制が利かなかっただけか、宇宙人の声に触発されたのか、俺は妨害にあいながらも無様に精を飛び散らしてしまった。
「だらしないですネ。まだ、良いとは言ってないでショウ」
醜態を嘲る声が囁かれ、握られていた力が緩む。枷がなくなり吐精は勢いを増し、小さく跳ねるモノの先端から白い液体が溢れ出る。添えられるだけだった冷たい手に再び力が入り、細く長い指がねっとりと絡み内側に残る白濁を絞り出していく。
射精の余韻で朦朧としてしまう意識のなか、俺は自分の置かれている状況が怖くなって年甲斐もなく涙を滲ませていた。だけど、それはこの状況だけによるものじゃなかった。俺は、射精を終えても未だ萎えない自身の熱と、身体の内側に広がっていく奇妙な感覚に恐怖を覚えていた。
恐怖を煽るように、ずいっと冷たい気配が迫る。
「貴方の精液、随分と濃いですネ。指にねっとりと絡んできますヨ」
生臭い臭いが近づき、耳許で何かを舐め取る水音が聞こえてくる。粘着質な水音と俺の吐き出す荒い呼吸音が重なり、卑猥な音を強める。
最初のコメントを投稿しよう!