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何故、指が? と、疑問が湧く前に、俺はその意図を理解してしまった。
俺は男性経験はないが、そういった知識はある人から吹き込まれていた。懐かしい記憶と共に導き出された答えを、咄嗟に拒絶しようとする。だが、それよりも早く、冷たい指先が窄まりの奥へと入り込んできた。
「ひいっ」
唐突な異物感に短い悲鳴が漏れる。しかし、そんなことお構いなしに、宇宙人は指をより奥へと沈めていく。
「やめて……くれ」
「止めろ……ですカ? 変ですネ。貴方の口からそんな言葉がデルなんテ。貴方のココは、そう言ってないようですケド」
拒絶の言葉を遮り、宇宙人は指の腹で内側を撫でると、続けざまに二本目を差し込んできた。
俺の意思を無視した強引なやり方に恐れを感じているのに、何故か身体は全く逆の反応を示していた。射精後も萎えることのなかったモノは再び熱を帯び、雫を滴らせ始めている。そして、窄まりの奥も異物を拒絶するようなことはなく、まるでそれ以外のモノを求めているような感覚を俺に与えていた。
気持ちと身体の意思が分離してしまっている今の俺ができるのは、言葉での抵抗のみ。しかし、言うことを聞かない、なすがままの身体は指で弄ばれ、しだいに抵抗の言葉さえ出なくなってしまう。
「指だけでこんなにトロトロになってしまいましたヨ」
身体のナカを、乱暴だが艶めかしく蠢いていた指がくちゅりと淫靡な音を伴い抜き取られていく。情けないことに、この行為の最中に俺は本日二度目の射精を迎えていた。
続けざまの吐精て指での執拗な愛撫にぐったりとなる身体。だが、休まる時はない。砕け落ちそう腰はがっちりと固定され、虚ろになった場所に指とは違った熱く硬いモノが宛がわれる。朦朧としていた意識が一点に集中し、ソレの存在を強く認識してしまう。
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