野間さん家の居候

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 昼の陽射しが部屋に射し込む頃、目を覚ました俺はもぞもぞとベッドから出ていく。まだ半分寝たままの目を擦り、ふらふらと階段を降りて一階にある風呂場に向かう。  シャワーを浴び、心身共にさっぱりとすると、その足である場所に向かっていった。 「おはよう、今日も一日よろしくね」  和室の仏壇に手を合わせ、そこに立て掛けられている二つの笑顔に笑いかけた。 「さーて、今日は仕事も休みだし、ゆっくりと読書でもするかな~」  朝食という名の昼食をとり腹も膨れた俺は、二階にある書斎から未読のまま積み上げられていた本を数冊と携帯を持って一階のリビングに戻った。そして、ローテーブルに本と携帯を置き、クラシックのCDをセットする。薄いレースのカーテン越しに暖かな陽射しが射し込んでくる空間に、心が洗われる音楽が広がる。俺はその心地よい響きに耳を傾けながら紅茶と少しばかりの菓子を用意し、ソファに腰をおろした。  淹れたばかりの温かな紅茶の薫りと味を堪能し、手に取った本のページを静かに捲っていく。このひとときは、普段の喧騒や忙しさなどを忘れさせてくれる、とても穏やかで有意義な時間だった。
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