死人が多過ぎる

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Kさんのその異変は、実家から電話がかかってきたときから始まった。祖父がなくなったのだと言う。 急いで車で実家へと向かったKさん。しばらく進むと、急に道が込み出した。パトカーや救急車のサイレンがうるさく鳴っていたので事故だと直感した。しばらくして事故現場を通り過ぎると、2台の車が正面衝突したようでボンネットはひしゃげたように大きく口を開け、窓ガラスはバラバラに砕けていた。うっすらと血のようなものも見え、もしかしたら誰かが死んだのではと思った。 不吉な予感にかられたKさん。しかし、その予感は現実のものとなったようだ。 「葬儀の帰りでした。車のフロントガラスに人が飛び降りてきたんです。まだ若い女性でした。助手席にまで飛び込んできて、即死でした。あの何とも表現できない瞳はずっと忘れられないでしょう」 Kさんは仕方なく電車に切り替えて家へと向かった。何も起こらないでくれと思った矢先、急ブレーキがかかり電車は止まった。人身事故があったようだ。     
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