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揺れる電車は鈍足で一々関係ない駅で口を開ける イライラとしながら我慢に我慢を重ねて駅についた途端走り出した 神崎のマンションにはエレベーターのすぐ側に階段がある、三段づつ跳ねて駆け上がると神崎の部屋のドアは開け放たれていた 「司?!」 部屋に飛び込むと玄関から入ってすぐの壁に仁がもたれて座り込み煙草を吸っていた   「何だ、お前…………」 「司は?………まさかしんだの?」   ポカっと頭にゲンコツが落ちてきて馬鹿ばっかり言うな、と怒鳴られた 「司は?」 「昨日目を覚ましてからすぐに退院した、元々入院する程の怪我でもないしな」 「どこに………」 玄関には大きな紙袋が二つとスーツケースが置いてあった、部屋の中はどことなく閑散としており細々散らかっている
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