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誕生日………何かプレゼントとは思うがあまり高価なものは重くなる、ちょっとだけいいワインを用意して外出している神崎が帰ってくるのを待っていた 仁はどうやら本当に日本から来たらしい、同席するなんて気が重いが逃げるのも悔しいし、この際対決してもいい、神崎はどう見てもゲイじゃない どんな経緯で二人がそんな関係を続けているのかはわからないが生活圏で考えるとこっちが有利、男とボーイフレンドを取り合うなんて笑えるが正念場に思えた 「どこいってるのかしら、遅いわね……」 行き先は告げられておらず帰ってくるのをひたすら待って窓から道を見張っていると神崎がアパートのエントランスにはいっていくのが見えた 期間限定で鍵を渡してあるものの必ずチャイムを押して扉を中から開けるまで入ってこようとしない神崎だが今日に限っては好都合、クラッカーを構えて入り口に待機した 「サラ?行くよ?用意出来てる?」 「ツカサ?ごめん手が離せないのドアを開けてよ、鍵持ってるでしょ」 「持ってるけど何してんの………わっっ!!」 「ハピバースデイ!ツカサ!」
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