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3 秋人
マイブームだと言うやけにリアルな、実物はお母さんしか見たことないが………おっぱいプリンを秋山と春哉にだけ出して仁は渋々と昼過ぎに一人で空港に向かった
片付けさえも手伝わせてくれない
立ち上がるとまだ寝ていろと怒られ、何処にしまってあったのか毛布まで出してきて事務所の床に引き伸ばされたソファベッドに押し付けられた、誰かが入って来たらと思うと恥ずかしくてヒヤヒヤした
仁の過保護は全ての知り合いに適応されるらしい
仁が行ってしまうと春哉はヤレヤレと毛布を畳んで秋山の頭に乗せられていた絞ったタオルを回収した
肘は当たっただけだ、本気で入れていたら今頃秋山は病院に入っているか下手したら本当に死んでいる
空手は精神鍛錬と自信をつける為だけにあり決して人に向けてはいけない
「秋山君、命令通り眼鏡を買いに行こう」
「俺も行きたいな………」
散々仁とやり合って落ち込んでいるのか神崎が下唇を突き出して恨めしそうに発注のメールをプリントアウトした
「神崎さんは仕事して下さい、どうせここに帰ってきますから」
「え?本当に友達に来てもらうつもりなのか?」
仁さえいなければ秋山を一人で帰す事に無理はなさそうなのだ、わざわざ友達に迎えに来てもらうなんて悪いだろう
「デザインアシスタントのバイトにどうかと思って呼びました、今日大丈夫ですよね?」
「いいけど……」
コーヒーを入れていた神崎がちょっと困った顔をした、喜ぶと思っていたから意外だった
「忙しすぎて面倒見れないかもしれないけど」
「あ………違う日にしましょうか?」
「いや………ついでだろう?いいよ」
新卒など使えないのは業界の定番だ
デザインのセンスなんて後から付いてくる
取り敢えずソフトの使い方と専門用語が伝わったらそれでいいが細かく教えるのは苦手だった
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