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「あ、やだ、待って……」
五十嵐の肩に添えられた忍の手が、わずかに五十嵐の肩を押し返した。初めての感覚に戸惑い焦っている。
「うん」
浅く差し込んだまま、忍の頭を抱き込んだ。顎の下で忍が懸命に呼吸を整えている。両手がおずおずと背中に回され、忍も五十嵐のことを求めてくれているようで嬉しかった。これ以上ないほどに身体を寄せ合い、気持ちが通じ合った幸運に束の間浸った。小さな忍の頭に口づける。
忍も安心したのか、猫のように五十嵐の喉元に頬を寄せてきた。粘膜もますます柔らかく溶け、五十嵐の屹立にまとわりついた。
「う」
忍が片膝を伸ばしただけで角度が変わり、強烈な快感が突き上げてくる。よそ見をして一瞬気持ちを逸らす。そうでもしないとすぐに達してしまいそうだ。
身体の下で忍が瞳をきらめかせた。さっきまで涙ぐんだり顔を赤らめたりしていたのにもういたずらっ子のような顔をしている。自分からも少し腰を動かして五十嵐の表情を窺っている。その生意気そうな顔がかわいくてついまた泣かせたくなってくる。
「……もう慣れたんだ? じゃあ、いっぱい動いてもいいよね?」
「あ」
戸惑う忍の口を塞いで一気に奥まで突き入れる。忍の後孔は柔らかく広がり五十嵐の屹立を包み込んだ。鳥肌が立つような快感に五十嵐も一瞬息を詰める。キスをしながら息を吹き込んでやり、口を離した瞬間に二人で大きく空気を求めた。
「あ! や、ああ!」
忍の表情に苦痛がないのを確かめ、腰を大きく突き入れた。結合部から派手な水音がして卑猥な気分を盛り上げる。上の方へと逃げようとする忍を優しく捕まえ、腕の中に囲って抽送を繰り返した。強烈な快感と、忍を自分のものにしたいという乱暴な欲求が突き上げてくる。
「あ、あん! や、やあ」
「いやじゃ、ないでしょ……? 凄く吸い付いてくる」
「やだぁ……!」
忍の嬌声がひときわ大きくなる。
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