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自分が興奮しすぎていることを自覚して、結合部に触れてみた。めいいっぱい広げられてはいるが充分に濡れて柔らかい。傷つけていないようでほっとする。絶対に痛い思いはさせたくない。
また忍が高い嬌声を上げた。
「気持ちいい? いいって言って」
「ぅあ、ん、……ああ」
「言って」
とろりとした大きな瞳に涙の膜が張っている。優しくしたいと思うのと同時に、もっと泣かせてしまいたくなる。よく、愛しいものに対して「食べてしまいたい」なんて言うが、まさにその気分だ。涙を滲ませている表情も、感じ入った喘ぎ声も、柔らかく開かれた身体も、頭から飲み込んで忍のすべてを自分のものにしてしまいたい。
五十嵐の要求に応えようと、忍が懸命に言葉を紡ぐ。
「い、いい……気持ち、いい! 好き! 省吾……!」
「!」
初めて名前を呼ばれて胸が締め付けられた。心と身体がリンクして、快感が駆け上がるように身体中を巡った。身体を開いて五十嵐を受け入れてくれただけでなく、忍は言葉でも五十嵐を求めてくれた。忍を全部飲み込んでしまいたいと思うほど必死だったのに、一気に五十嵐の方が飲み込まれた。
一緒に頂点に達して、弾けた快感に二人で身体を震わせる。
断続的に吐精する忍を抱きしめながら、キスを繰り返す。何度しても愛しさが込み上げてきて唇だけでなく顔中にキスを落とした。
自分のものにしたいとか、飲み込まれるとか。そうではなくて二人で一緒に駆け上がった。弾けた勢いで二人がばらばらに離れてしまわないよう、しっかりと抱きしめ合って余韻に漂う。
興奮してたがが外れていた自分を反省して、二度目は優しくだけしようと決めた。甘く、気持ちの良いことだけをしてあげようと、そっと忍の身体をうつ伏せに寝かせる。
「もう少し、付き合ってくれますか?」
「……え……?」
「腰、上げて」
そっと腰だけ持ち上げてやる。ぐったりと力の抜けた忍の身体は素直に腰だけ突き上げた。まだとろりとした顔の忍が肩越しに五十嵐を振り返る。その無垢な表情と煽情的な体勢が五十嵐の下半身を刺激した。
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