別れと出発

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 境内には、樹齢八百年と云われてる、大きな銀杏の木があり、時々この樹に触れては 「お腹が空いているの。夕飯まで待てない位。 代用食でもお腹一杯食べさせてくれるお母さんが居るの。 早く帰りたい!!  戦争はきっと日本が勝つから、私、我慢するけどね」 と、話しかけていたものです。   とは云っても、空腹状態は紛れなかったのですが…。
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