序章

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 お正月の三日には病院へ再び連れて行き、私はその後もほとんど毎日のように着替えを持って電車に乗り、通う生活が続いたのです。 二ヶ月頃過ぎた日に、病院側からリハビリに力を入れている病院のパンフレットをいろいろ見せて貰い、この病院ならリハビリを任せて、少しでも快復出来そうと思った病院を選んで、私が出向いて行き、ケアプランサービスの担当の方と、納得のいくまで話を聞き、決めたのです。 その病院には現在もお世話になっているのです。  夫がリハビリ病院へ移った直後、三人の子供たちから、 「お母さんは、これからお父さんの看護を今後ずっと続けていかなければならないので、これから先は、自分の時間が持てなくなるし、健康の事もあるので、お父さんが入院している期間に、例え四・五日でも好きな事をして過ごして、ストレス解消に努めたらどうかなぁ。 日頃から帰りたいと云っていた徳島へ行っておいでよ。今しか行けないのだから。」 「そうね」と私。  
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