序章

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 でも、一泊二日の旅にしろ、その間の二・三日は夫の許に顔を見せることはできないので、気弱になっている彼は大丈夫でしょうか。 リハビリが辛いと泣いて、先生方に御迷惑を掛けるのでは等、気になりましたが、本人も了承してくれましたので、決心したのです。  子ども達の援助を受けて、思い出の地に行けるのです。  夫が倒れたばかりで入院費は高く、経済的な余裕が無かったので親孝行して貰い、やっと季節のいい三月の終わり頃に決めて、毎日、待ち望んでいました。
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