4人が本棚に入れています
本棚に追加
「ァアアアアアッ!! なんで! なんであたしばっかり! 死にたくない! 死にたくないィイイイイ! なんでよ! あんたばっかりずるい! あんたもいくの! ずるいずるいずるいッ!!」
まきちゃんはギラギラとした目で私を睨みつけ、子どものように地団駄を踏み、喚き散らした。ほとんど何を言っているかはわからなかったが、「ずるいずるい」と言っているのだけはわかった。
その姿の異様さに、私の恐怖心は限界を超えた。
私は逃げ出した。
まきちゃんは喚きながら追いかけてきた。
逃げながら、まきちゃんはおかしい、とにかく捕まってはダメだと、それだけを考えていた。
すると背後で破裂音のような大きな音がして、まきちゃんの悲鳴が聞こえた。
思わず振り返ると、まきちゃんは倒れていて、そばに男が立っていた。
男は老人で、その表情は恐ろしかった。ひどく怒っているようだった。
老人は私には目もくれず、暴れるまきちゃんの首に縄をかけると、そのままズルズルと引きずっていってしまった。
まきちゃんは引きずられながら、凄まじい悲鳴をあげた。
そこで目が覚めた。
最初のコメントを投稿しよう!