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飛び起きると、そばで寝ていた従兄弟も起きていて、真っ青な顔をしていた。多分、私も似たような顔をしていただろう。
聞けば従兄弟も、私と同じような夢を見たらしい。妙にリアルな夢だった。
恐ろしくって、葬式では棺の中のまきちゃんを見る気にはなれなかった。
叔母の死因は心不全と聞かされていたが、本当は自殺だったらしい。それを知ったのは、ずっと後になってからだ。
自ら死を選んだことを、彼女は後悔していたのだろうか。
あの夢は何だったのだろう。
叔母を連れていったあの老人は何者だったのか、そもそも彼女は私をどこへ連れていこうとしたのか――。
そう考えると恐ろしく、私は未だに彼女の遺影もまともに見ることができないのである。
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