ちいさいころのおはなし

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これは私が小学校低学年の時の話です。 当時から私は怖い話が大好きで、毎日、怖い話を寝る前に読んでいました。 ある日のことです。その日も大好きな百物語を読んでから寝ました。しかし、夜中に息苦しくて目が覚めました。うつ伏せになって寝ていました。横を向こうと寝返りをしようとした時とても強い力で頭を押さえつけられうつ伏せのまま体が動かなくなりました。初めての金縛りでした。 その日は風の強い夜だったのを覚えています。身動きの取れない私の耳には家の近くの林と大きく、激しく揺れている音がずっと聞こえていました。その音がだんだん大きくなり、私は、あることに気づきました。これは木々の揺れる音ではない、女の人が叫んでる声だと。それは私の耳元でずっと、 「いいいいいいいいーいいいいいいーイイイイイイーー」 としゃがれた声で言っていました。叫びすぎて枯れたような声でした。そのことに気づいた私は、気絶してしまったのでしょう。目が覚めたら朝でした。 今考えれば、その時自分にその女人はまたがっていて、枕に私の頭を押さえつけ、耳元で何が言っていたのだと思います。もしかしたら小さい頃の夢だったのかもしれないですが、今でもその時の息苦しさ、叫びすぎてしゃがれた声は忘れられません。 もちろん寝る前に怖い話を読むのはやめました。
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