白濱薫に理想の相手をご紹介

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白濱薫に理想の相手をご紹介

 北司(ほうし)伊馬(いうま)――ある、魔法使いの名前だよ。  呼びにくいので『ユーマ』と呼ばれたりしている。  ユーマはとても女の子にモテる。金髪、長身で、真っ白な肌に、東洋的な切れ長の目をしているからね……でも、そんな事はどうでもいい。  今日は魔法の話をしたいんだ。  ユーマが何故魔法を使えるのか……気になるかも知れないけれど、それより、どんな魔法なのかが肝心だろう?  ユーマは、君の前に、君が心に願う通りの理想の相手を連れてくる。  白濱薫に再会したのは全くの偶然だった。  彼女が理想の相手に出会って、恋をしたのは知っている。  でも、その人は彼女に見向きもしない。  けれど、そいつの本当の心の中は、彼女が好きでたまらない。  でも、それを彼女に伝えることはできない。  魔法の力でね……。    そんな、切ないことってあるかい?  彼女に好かれる為に自分を変えることは、僕にとって、幸せなのだろうか、それとも、取り返しのつかない、不幸を呼んでしまうのだろうか。  僕の名前は引戸杜夫(ひきこもりお)  ユーマに魔法を掛けてもらった憐れなヒキコモリ。
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