第一話 『万引きG犬』

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「正直わかりません。でも、二人がそんなことするはずがない」 するはずがない……か。 友人を信じたい気持ちはわかるが。 「でも、誰かがバッグに入れなきゃ、こうはならないよね?」 僕がメガネを持ち上げてそう言うと、由依は瞬時に顔を向けてくる。 「だから、それを判明させたくてここに来たんじゃないですか」 「えっと、それは……」 「私、本当にやってないんです……」 「お願いします」と、由依は両手を合わせた。 「誰が何のために、こんなことをしているのか調べてください。じゃないとまた同じことが起こるわ。そしたら、お巡りさんだって困るでしょ?」 「まぁ、確かにそれはそうかもしれないけど」と、僕は成実に目配せする。 だが、彼女は肩をすくめて知らん顔。 『あなたの案件でしょ? あなたが判断しなさい』と、言わんばかりだ。 .
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